伊勢河崎商人館~3日目⑦ [伊勢参り]
元は江戸時代から酒問屋を営んでいた小川酒店という商家です。
江戸時代河崎の町年寄役を勤めたこともあり、鳥羽藩の米問屋も行っていたそうです。
平成13年(2001)に国の登録有形文化財に登録され、平成14年(2002)伊勢河崎商人館として開館しました。
川に面した蔵はカフェや雑貨店に変わり、道を挟んで商店、住居、内蔵は見学場所、資料室になっています。
- 母屋・・・一階は長屋のように、土間が廊下代わりに内庭まで突き抜けています。居間は広々としています。昔の建物らしい凄い急勾配の階段箪笥を登ると、ふっとい梁がドーンと。天井が低いですね。格子から外を眺めると気分が出ます。
- 茶室・・・裏千家の茶室、「咄々斎」を寸分違わずに写した茶室。こんなものを自家にしつらえるとは、小川さんの富豪ぶりと、教養の高さを感じさせます。接待にも使っていたのでしょうね。
そういえば洋館の応接間も離れにありました。これだけあれば、話題作りに事欠きません。 - 内蔵庫…隅蓋瓦の展示、デザインに富んだ前掛けの展示。
収蔵庫には当時の商人が愛読していた古文書や書籍、取引に必要な割印もあり、凄く興味深い展示でした。
- 河崎まちなみ館…特に、伊勢春慶と呼ばれる名産の漆器が目を引きました。作成方法なども記してあり、外の工房が閉まっていたので、ここで見る事ができて良かったです。
↑受付横では、昔販売されていたサイダーの復刻品が販売されていました
見学の後は、雑貨も販売している一の蔵でコーヒーとケーキを頂きました♪美味しかったなぁ。ここで伊勢最後の食事となりました。
↑カフェ入り口。手前から一の蔵、二の蔵、と続きます
河崎の街並み~3日目⑥ [伊勢参り]
■河崎
- JR伊勢市駅から徒歩15分
R伊勢市駅に着いたら、パールピアホテルの方へ戻ります。
山田奉行所前の大通りを北上し、右手にレンタカー屋が見えてきたらそこを右折して路地を進むと、すぐ立ち並ぶ蔵が見えてきます。
商人蔵まで古民家を見学しながら散策♪
蔵を改造した居酒屋や雑貨屋、喫茶店、美容室など立ち並ぶので、女の子なら凄く楽しい伊勢の穴場スポットかも!!
●河崎について
河崎は江戸時代、お伊勢参りが更盛を極める共に伊勢の台所とて問屋街おして栄えた歴史を持ち、それまでは水郷地帯で、景勝地として知られていたとのこと。
右岸には職人、左岸には問屋が建ち並んでいました。
今の物流は全てが巨大化しているので、なんとなく、この頃の小型船でやり取りする程度の方が、人間的で融通がきくなぁと感じました。
今はシステムが巨大すぎて、どこか人間も機械的。民間なのにお役所仕事になってしまっていて、融通が利かないことが多いですよね。
●屋根
切妻・妻入りの屋相というそうです。形状は直線、反り、ムクリの意匠があるということですが、違いは見てもよくわかりませんでした。f(^_^)
●瓦
「伊勢袖」と言われる袖瓦(正面に垂直にせりだしている瓦?)が、どっしりとした印象を与えています。
特に面白いのは隅蓋瓦と呼ばれる先っぽの瓦で、家によって亀、カエル、竜など水に関係するものや、布袋様?のような神様までありました。
●格子
窓や外壁(外囲い)、家全体が格子柄という趣。
二階の出格子は長いのと短いのと交互に嵌め込まれていて、これは明かりを取り入れる工夫だそうです。
↑ヘアサロンです
↑居酒屋「あじっこ」
↑河崎の道の駅です。夏になると小舟で乗り付けます。
中は展示室になっています。二階は河崎の町並みをどう保存していくかを展示
↑川側です
御福餅・二見浦駅~3日目⑤ [伊勢参り]
■御福餅
二見浦駅に戻りがてら、表参道にある【御福餅】に立ち寄りました。
対面には【赤福】、近くには刃物屋の【菊一文字則宗】があり、この三軒の存在で、表参道と呼べる昔の名残をかろうじて保てています。
御福餅と赤福はどちらの創業が古いか、伊勢に関して必ず取り沙汰されますが、HPを見る限りでは赤福は1707年、御福餅は「創業以来二百七拾余年(270年とすると1741年創業)」としているので、そのまま赤福の方が古いのでしょう。
味は、御福餅の方がより甘く、少し小さく、餅がしまっている気がしました。
どちらも美味しいです。個人的に、飽きないという点では赤福の方が若干上回るでしょうか。どちらも似ているようで違うので、優劣をつける必要はないですね
二見浦駅は夫婦岩を模したものです。写真だと大きく感じますが、中はこじんまりとした、券売機数台と待合室しかない、いかにも田舎らしい駅でした。これだけ小さいのなら、個人的にはガラスではなく木造にして欲しいなぁ。目の前の鳥居とミスマッチです
電車はワンマンで、私が乗ったときには、後の車両が開かないという罠がw進行方向後ろの方のホームにいたので少し慌てちゃいました
↑「ふたみうら」ではなく「ふたみのうら」なのですね