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稀勢の里優勝の感慨と祝賀会ショック [★相撲観戦]

■万感の思い

まずは、稀勢の里おめでとうございます。
私も社内で誰彼ともなく「おかみ、おめでとう」などと言われて(笑)

千秋楽、あの場にいられたことが夢のよう。本当に興奮した。白鵬に寄り切られて本当にダメかと思った。
改めてVTRをみると、白鵬の形だけのようながぶり寄りに「空気読んだか?」という疑惑が頭を少しよぎったが、貴の岩や荒鷲に負けた取り組みを見ると、やはり夏巡業中も休むほどだった足の指の骨折が良くなっていないんだろうなと。

しかし、もし白鵬に手心があったとしても私は批判しない。観客が見たいものを見せるのがプロなのだから。
興業は観客のもの。お膳立てが過ぎると言われても、全ての条件が揃ってのタイミング。鶴竜や豪栄道らは勝手に怪我して休んだ。むしろ横綱や大関よりも、失うものがない勢いのある若手との取組の方がリスクが高かったと言える。

先代との絆、父母の労り、卒業文集の台詞など色々な感動秘話が取り沙汰されているが、私はある場面が一番心に残った。
千秋楽、結びの土俵に上がる稀勢の里に水をつけたのは、彼に唯一土をつけた琴奨菊。
その彼はまさかの大関陥落。1年前の優勝から暗転、その栄枯盛衰が胸を打った。
もしかしたら本人たちは何も考えていないかもしれない。私が勝手にドラマ化して、気持ちが盛り上がっているだけなのかも。でも、二所の関一門の連合稽古で、稀勢の里の好敵手であり続けた彼の背中が、まだ目に焼き付いている。

白鵬に勝った瞬間は、周囲のあちこちで涙ぐむ人、横綱ー!という声援も多く聞こえ、表彰式を見届けた人数は近年で一番多かったのではないでしょうか。

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↑大関最後の絵番付

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↑3人少ない協会挨拶

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↑優勝旗を出している最中

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■祝賀会で残念な思い

水をさすようですが、自戒の念と誰かのためになるかもしれないので書きます。
12000円という、急な遊興費としては高額な金額でしたが、意を決して祝賀会に参加しました。

表彰式を見届けたらパレードを見ずにすぐに会場へ向かいました。
なので18:30ごろにはついたと思います。
賑やかな会場、ビュッフェ形式の立食パーティーでした。
ですが既に空いているテーブルはほぼなく、グラスを置くのも一苦労。気がつくと料理はほぼなくなっていて驚き。
最後の繋ぎとしてちゃんこが振る舞われましたが、他に食べるものがないのでそこへ長蛇の列。
意地汚いかもしれませんが、観戦後疲れもあり非常にイライラしました。酒だけは豊富にありましたが、つまみがないんですもの。

それだけならまだしも、稀勢の里は生放送で5分しか居られないというアナウンスに心が折れましたね…。
優勝力士がサンデースポーツに出演するのは恒例でしたが、せめて30分はいるだろうと。
キセノンは花束贈呈と一言お礼をいったあと、3分ほど雛壇にいてNHKに向かってしまいました。
そして樽酒の鏡割りも忘れて…。
周りが必死で止めるも、とっとと行ってしまい、残された田子の浦親方と高安で鏡割りをするという、なんとも間抜けな祝杯になってしまいました。
その後逃げ回る高安を追いかける人々でごった返し、親方と写真をとっている間に後援会の人に突き飛ばされたり散々でした。

司会の落語家さんはそんななか、朗らかに(笑)をとりながらの名さばき。
また、お知り合いの津軽三味線奏者が一曲弾いてくれたこと、高安が「海の声」を一曲歌ってくれたことが救いでした。

最後の手土産、ココナツオイルも謎でした…。ベタですが名入れ手拭いとか、何か記念に残るものが欲しかったので、これも残念でした。民の12000円、どれだけ大きいか。
はっきりいって一晩立ち直れなかったです(笑)。他の楽しみも棒に振ったので。
そんな貧乏人がくるなという批判がもしあるならば、部屋のFacebookに「当日受付します」と書くべきではないでしょう。

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■千秋楽の出来事あれこれ

・二階の売店
寿司処と肉処が新設されました!
寿司処は本当に寿司職人がいて、カウンター越しに握りを出してくれます。
カウンターは三人も並べばいっぱいだけど、持ち帰り用の寿司も美味しかったです!
焼き鳥と握りセットはどちらも楽しめてお得、カルフォルニアロールセットはアボガド系とピリ辛肉系のコンビで、腹持ち度高し。

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・どすこいFM
NHKと違い誰がゲストでもリラックスして、丁々発止のやり取りが聞けて面白いですね。
関ノ戸親方と甲山親方が話してました。
先代が不知火だったから、きせのさとも不知火じゃないのか?と話されてましたが、雲竜型を選びましたね。
甲山親方が、俺だったら不知火かなーなんて思い描きながら幕下時代とっていたそうです。
昔は不知火は短命だなんて言われてたそうですね。それを白鵬が覆したと言われてます。
じゃんけんは関ノ戸さんに負けてしまいました!残念。

・幕下以下のinterviewなど
序の口優勝の若山(阿武松部屋)は、膝を怪我をして前相撲まで落ちました。
怪我をさせた北勝富士がお見舞いに何度も来たそうです。「北勝富士関が支えてくれて…」との台詞、なかなか言えないと思います。勝富士も立派ですが、マスラオの育てる力士はしっかりしてると感心しました。

先場所序の口で優勝決定戦をした伊勢ヶ浜部屋の錦富士と翠富士、今場所は序二段で優勝決定戦。二場所続けて翠富士がまけてしまいました。
勝った錦富士は、照ノ富士に「相手の腕を外からロックして、上にあげれは嫌がって抜いてくる」という技を習ったから、それを使ったとのこと。私、あの手は汚いから使ってほしくないです。

十両は徳勝龍も優勝の可能性を残してましたが、宇良が負けてしまって大栄翔が勝ったので三つ巴にはなりませんでした。ちょっと残念!徳勝龍、結婚したから優勝したかっただろうな~。

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↑三段目以下は外套を着てはいけない。関取はエナメル草履を履けます

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↑うつむき気味に入ってくる錦木
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↑先場所より調子を上げた佐田の海


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柴又めぐり②~山本亭・寅さん記念館・山田洋二ミュージアム・柴又八幡神社 [◇江戸寺社・史跡めぐり]

 ■山本亭

山本工場の創立者・山本栄之助が建てた自宅です。関東大震災後に移り住み、四代住んだあとに葛飾区が取得しました。

こちらの書院庭園は評価が高いのですが、帝釈天のものとはまた違う雅な趣。
居宅部分の解放感と緋毛孅の彩り、各部屋ごとに色を変えている壁の色が、書院造りのさっぱりとした中にも華やかさを与えているのかな。
所々生けられた花が見目よく清浄感のある居心地のよい邸。
狭すぎず広すぎず良くできたミニチュアのような可愛らしい洋間も素敵。

そこで「鶴見雅楽瑞社中」の方々による、尺八と筝(こと)の生演奏が催され、尺八のソロでは「男はつらいよ」も奏でてくれました!

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↑この明り取りの意匠は見たことがない!一番感動したかもP1130957.jpg
↑中では甘味とお茶もいただけて、受付で支払いますP1130963.jpg

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↑演奏中の社中の方々

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↑一番庭が綺麗に見渡せるという場所から撮影

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↑屋敷外にある敷地内には防空壕も

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↑本来はこちらが玄関に続く長屋門。両脇の詰め所には人力車を置いて、客を送迎したそうです



寅さん記念館

テーマ曲をきくだけでしみじみとします。
リニューアルしたということですが、以前きたのはあまりにも前なのでどこが変わったのかあまり覚えてません。
恐らく入ってすぐの活動模型が無かったのかな?寅さんの人生が紙芝居風の動く人形劇で紹介されます。

寅さんは「16歳で家出、20年後の36歳で戻る」という設定です。
妹さくらとは6つ違いなので、そのときさくらは30歳だったんですねぇ。設定当時としては結構年増なのかも・・・?
寅さんは父親に怒られて、突発的に家出してしまいます。ですが不良少年でずっと家族の手を煩わせていたので、心の中では既にフーテンに憧れていたのかもしれない、とのこと。寅さんらしいですね。

「寅さん検定」では初級、中級は合格しました♪ 上級は残念ながら不合格。全部見てないから難しいなぁ…。
合格したら「認定証」や「合格シール」が出てきてくれたら嬉しいなぁ。

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↑寅さんの雪駄

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↑とらやの裏の、たこ社長の印刷所

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↑とらやの模型です。結構広いんですねぇP1140037.jpg
↑二階には寅さんが!

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↑精巧なミニチュアは、帝釈天の参道そのままです

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↑寅さんと一緒に旅している雰囲気

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↑目覚まし時計はわかるけど、花札も?

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↑通称寅さん土偶のレプリカ



■山田洋二ミュージアム

山田洋二の作品を撮った映画のジャンルごとに紹介しています。
ワンフロアしかない小さなミュージアムですが、彼の作品の魅力がぎゅっとつまったアットホームな場所です。

私は藤沢周平原作を映画化した時代劇シリーズがとても大好きで、時代劇に「日常感」、いい言い方ではないですが「生活臭」を持ち込んだ画期的な作品群だと思っています。

「小さなおうち」や、「家族はつらいよ」など近年の作品群や「学校」シリーズは一作も見ていないので、これから楽しんでみたいと思います。

ただ、万全の心の状態ではないと(笑)
山田洋二さんの作品を見ると、心に灯った切なくいじましい郷愁の思いに似た気持ちを持て余してしまうから。
五臓六腑にしみわたる優しい気持ちに支配されて、長いこと余韻に浸ってしまう。
山田洋二さんの作品は後世に残したい日本を伝える「世界遺産」として欲しいとさえ、思ってしまうのです。

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↑大好きな作品、「たそがれ清兵衛」の家の模型


■柴又八幡神社

寅さん埴輪が発掘されたという【八幡神社】へ。本殿の裏に古墳を記念した碑があります。
日本にはいまだ発掘されていない古墳がたくさんあるといいます。
この帽子型の埴輪は珍しいもので、なんと渥美清さんの命日に発掘されました。
山田洋二監督も、「普段は心霊の類を信じないが、今回は寅さんと似たような人間が昔いたのかもしれないな、と思った」と語っていました。

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柴又めぐり①~帝釈天、とらや [◇江戸寺社・史跡めぐり]

■帝釈天

最後の松の内7日は柴又めぐり。
帝釈天は正式名は題経寺、日蓮宗です。
帝釈天は七福神めぐりの一つ、毘沙門天の化身でもあります。

本堂に入ると僧侶が読経をあげている脇を通って須弥壇前へ。見上げると立派な龍の水墨画。
一般宅でいうと鴨居あたりの高さに、ぐるりと木製の彫刻が施されており、既に「彫刻の寺」の雰囲気を醸しています。
御朱印は持参したものに書いていただけず、既に書いたものを頂くという形式でした。

庭園と彫刻は一見の価値あり。
彫刻は以前も見ましたが、改めてじっくりと。仏教に基づいた上段の彫り物も見事ですが、下段の野鳥と花を組み合わせた彫り物群も好き。この立体成形は層を重ねるごとに張り合わせてるんでしょうか?お堂を支える四隅の龍も精緻。

庭園は降りることはできません。大客殿の廊下、渡りの廊下を歩きながら眺めます。鯉や亀を愛でながら冬の晴れ空に映える苔が青々と気持ちよい。

参道に戻り、寅さんゆかりの【とらや】で昼食とお馴染み草団子を。堅焼きそばやシウマイも昭和の香り。
撮影に使われた階段やポスターがあり、寅さん好きにはたまらない。

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↑朝早く来たので人通りもまばら。11時ごろから劇的に混みます

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↑本堂裏の彫刻群は防寒用にガラスの囲いで覆われていますP1130900.jpg
↑独特の風貌の帝釈天

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↑そのまま庭園に向かいます

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↑大客殿の部屋の中に、古木が伸びています

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↑1~4作目まで撮影に使われた階段

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↑土日にしか出さないという海苔草団子。甘いのもいいですが、こちらも美味

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↑高木屋さんでは持ち帰り用を買いました
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↑薄闇の参道も味があります


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