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通し狂言 増補双級巴《ぞうほふたつどもえ》 [★伝統芸能]

国立劇場…https://www.ntj.jac.go.jp/sp/schedule/kokuritsu_l/2018/30121.html?lan=j

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↑五右衛門バージョンのくろごちゃん

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↑宙乗りの引っ込みですDSC_0018-1024x768.JPG

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柿の葉寿司と茶巾寿司を頂きました


中村吉衛門の宙乗り!石川五右衛門!ということで行ってきました。

粗筋はサイトを観た方が早いとは思いますが、大まかにいうと二部構成です。五右衛門の夢と現実が交錯します。

かつて武家の女を介抱しようとして金を奪って殺してしまった次左衛門、その拍子に子供が生まれます。それが五右衛門。次左衛門は五右衛門を育てますが、若いときに家を出てしまいます。

数十年ぶりに故郷に戻ってきた五右衛門。そこでは妹が家計の苦しさから、身売りすることになっていました。大金を遊郭の女衒へポン、と出す五右衛門。

五右衛門が天下の大悪党になったと知って、自害しようとする父親。 身を挺して止めようとした娘を誤って刺し殺してしまいます。そこで、五右衛門は大名の落とし胤だったと育ての父親から知らされます。


二幕目

五右衛門は公家の呉羽中納言を襲い衣装を奪うと彼に化け、足利将軍家に乗り込みます。そこに現れたのが此下久吉(豊臣秀吉)。

実は久吉は五右衛門の幼馴染で、勅使を五右衛門だと看破します。今は別々の道を歩む二人は昔に戻りくつろいで話をしますが、そのうち五右衛門は捕り物にあってしまいます。 五右衛門を追ってきた養父がとっつかまり、彼が入った葛籠をしょって逃げる場面が宙乗り。

とても巨大な葛籠だなぁ、これ背負えるの?と思ったら葛籠が分解され中から吉右衛門が出てくるという趣向にはビックリ。ここまでが夢です。


三幕目二場

夢から覚めた五右衛門と久吉の下り「楼門五山桐(金門五三桐)」のパロディ。本物が煌びやかな山門なのに比べて、こちらの五右衛門は長屋の二階、縦縞の木綿着物に袖を通した庶民風。

束を投げる五右衛門、柄杓でそれを受ける久吉の場面がありますが、そのからくりがわかりました。 飛び出しナイフのように、本体が柄の中に収納されてるんですね。

自分の連れ子と後妻の仲が険悪で、悩む五右衛門。でも後妻はあえて辛く当たっていたのでしたというお話し。継母の親が金をせびりにきますが、五右衛門の子供は五右衛門の留守中に間男がやってきたと勘違いして、継母を殺めてしまいます。

夢の中の不幸な事故と同じようなことが現実に起きてしまうというところに、悪行を働いてきた五右衛門の業が見え隠れしている気がしました。

大名の落とし胤という設定自体を夢だったとしたのは、その方がヒロイズムのないただの人間としての五右衛門の苦悩を浮き彫りにしたのかしら、と。

大捕り物の段で、五右衛門が息子の襟首を口で噛んで立たせる場面は、台詞がよくわからなかったのですが、最後までしっかり生きろと言ってるようで泣けてきました。

ところで、遊女と懇ろにしている足利義輝の屋敷に押し入ってきた正妻は、何の目的で来たのでしょうね? 必要性のない場面のように感じたのですが、打ち掛けを取り替えっこする正妻と遊女のなり代わりを五右衛門は気がつかず、久吉は気がつくところから、上流階級と下流の人間の格の違いを表したかったのかな…などと思いました。全く違っていたら恥ずかしい限りです。


今回はどぶ側だったので、花道でじっくりと吉右衛門の表情を堪能。また、脇役の演じ手の方の表情を意識してみてました。吉右衛門の演技をちらっと見る人、眼前から目を逸らさず 微動だにしない人、客席と交互に身ゆる人、それぞれです。幕間35と25の二回しかないからちょっと疲れましたが、満足。

米吉ちゃんのでっぷりした腰つきに妙齢の女の徒(アダ)を感じました…。瑞々しい姫ごから色気を伴い始めてますな…。もしかしたら、腰回りにはあんこを入れてるかもしれませんが。


●洋食うちだ

夕食は、前から行きたかった老舗の洋食屋に立ちよりました。もう50年前から営業しているみたいです。ハンバーグとポテトサラダを注文。ポテトサラダはあっさり塩味、ハンバーグはトマトの酸味が利いて肉汁たっぷりの肉厚、挽き肉の実が市販より粗い気がしました。肉の触感も楽しみました。

洋食屋にいくと胃もたれをすることもあるのですが、不思議なほど爽やかでした。


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