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柴又めぐり②~山本亭・寅さん記念館・山田洋二ミュージアム・柴又八幡神社 [◇江戸寺社・史跡めぐり]

 ■山本亭

山本工場の創立者・山本栄之助が建てた自宅です。関東大震災後に移り住み、四代住んだあとに葛飾区が取得しました。

こちらの書院庭園は評価が高いのですが、帝釈天のものとはまた違う雅な趣。
居宅部分の解放感と緋毛孅の彩り、各部屋ごとに色を変えている壁の色が、書院造りのさっぱりとした中にも華やかさを与えているのかな。
所々生けられた花が見目よく清浄感のある居心地のよい邸。
狭すぎず広すぎず良くできたミニチュアのような可愛らしい洋間も素敵。

そこで「鶴見雅楽瑞社中」の方々による、尺八と筝(こと)の生演奏が催され、尺八のソロでは「男はつらいよ」も奏でてくれました!

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↑この明り取りの意匠は見たことがない!一番感動したかもP1130957.jpg
↑中では甘味とお茶もいただけて、受付で支払いますP1130963.jpg

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↑演奏中の社中の方々

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↑一番庭が綺麗に見渡せるという場所から撮影

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↑屋敷外にある敷地内には防空壕も

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↑本来はこちらが玄関に続く長屋門。両脇の詰め所には人力車を置いて、客を送迎したそうです



寅さん記念館

テーマ曲をきくだけでしみじみとします。
リニューアルしたということですが、以前きたのはあまりにも前なのでどこが変わったのかあまり覚えてません。
恐らく入ってすぐの活動模型が無かったのかな?寅さんの人生が紙芝居風の動く人形劇で紹介されます。

寅さんは「16歳で家出、20年後の36歳で戻る」という設定です。
妹さくらとは6つ違いなので、そのときさくらは30歳だったんですねぇ。設定当時としては結構年増なのかも・・・?
寅さんは父親に怒られて、突発的に家出してしまいます。ですが不良少年でずっと家族の手を煩わせていたので、心の中では既にフーテンに憧れていたのかもしれない、とのこと。寅さんらしいですね。

「寅さん検定」では初級、中級は合格しました♪ 上級は残念ながら不合格。全部見てないから難しいなぁ…。
合格したら「認定証」や「合格シール」が出てきてくれたら嬉しいなぁ。

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↑寅さんの雪駄

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↑とらやの裏の、たこ社長の印刷所

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↑とらやの模型です。結構広いんですねぇP1140037.jpg
↑二階には寅さんが!

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↑精巧なミニチュアは、帝釈天の参道そのままです

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↑寅さんと一緒に旅している雰囲気

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↑目覚まし時計はわかるけど、花札も?

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↑通称寅さん土偶のレプリカ



■山田洋二ミュージアム

山田洋二の作品を撮った映画のジャンルごとに紹介しています。
ワンフロアしかない小さなミュージアムですが、彼の作品の魅力がぎゅっとつまったアットホームな場所です。

私は藤沢周平原作を映画化した時代劇シリーズがとても大好きで、時代劇に「日常感」、いい言い方ではないですが「生活臭」を持ち込んだ画期的な作品群だと思っています。

「小さなおうち」や、「家族はつらいよ」など近年の作品群や「学校」シリーズは一作も見ていないので、これから楽しんでみたいと思います。

ただ、万全の心の状態ではないと(笑)
山田洋二さんの作品を見ると、心に灯った切なくいじましい郷愁の思いに似た気持ちを持て余してしまうから。
五臓六腑にしみわたる優しい気持ちに支配されて、長いこと余韻に浸ってしまう。
山田洋二さんの作品は後世に残したい日本を伝える「世界遺産」として欲しいとさえ、思ってしまうのです。

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↑大好きな作品、「たそがれ清兵衛」の家の模型


■柴又八幡神社

寅さん埴輪が発掘されたという【八幡神社】へ。本殿の裏に古墳を記念した碑があります。
日本にはいまだ発掘されていない古墳がたくさんあるといいます。
この帽子型の埴輪は珍しいもので、なんと渥美清さんの命日に発掘されました。
山田洋二監督も、「普段は心霊の類を信じないが、今回は寅さんと似たような人間が昔いたのかもしれないな、と思った」と語っていました。

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