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浅草で着物巡り [老舗飲食店・和のお店]

2日間、本気で和服巡りをしました。
お目当ては綿麻の浴衣、もしくは単、三分紐とトンボ玉。
ついでに同伴者男性の和装小物も探しました。
浅草は日本中絶滅しかかっている男性用和服屋、和装小物の宝庫、最後の砦ですね!

男性用きゃらこの色足袋が複数店に置いてあるのも珍しい。
男性は普段は色足袋を履き、白足袋は礼装でしか着用しない。余程のことがないかぎり、白足袋は履かないんですね。

足袋の歴史は振り返るととんでもなく長くなってしまうしそこまで造詣が深くないので割愛しますが、江戸時代から振り返ると、中期に武家の間で礼装用は白足袋、普段用は紺足袋と定着したようです。
「足袋御免」といって、足袋を履いていい時期が設けられた時代もありました。
そもそも綿足袋が普及するまで庶民は男女とも素足だし、武士も戦国時代や戦国直後は素足であるべきとされていたようです。
しかし現代ではお店にほぼ白足袋しか置いていないし、一般にも白足袋を履くのが当たり前だと思われていますね。

女性と男性で、様々な違いがあることが、普段から着物を着ないことで、伝わらなくなったことが悲しいですね。
神社やお寺でしか、和装を見ることが少なくなったせいもあるのでしょうか。彼らは神職、仏に使える身ですから、白足袋ですからね。

話が脱線しましたが、着物巡りは新仲見世、オレンジロード、伝法院通りなど歩きました。
めうがやは流石お祭り用品店ということもあり、男性用足袋は豊富です。
採寸もちゃっちゃっと手早く行い、ピッタリの足袋をすっと出してくれました。
浅草はお祭り文化があるので、男性用和装品が豊富なんでしょうね。

ただ、確固たる目的がないと入りづらいというのはありますね。
江戸っ子らしく、店員さんから「何のようでしょ!」と聞いてくることも多いですから。
ただ、買わなくてもお話を聞いたり質問するだけでも、快く答えてくれます。
「勉強になりました、また来ますね」などと言えば、笑顔で返してくれますし、こちらも気兼ねなく店を後にすることができます。
接客は、相手になんの反応もない、というのが一番嫌だと思うんですよね。

好きな店はゑりの高砂屋。接客が素晴らしいです。
1万円台の麻のバッグ、安すぎず高級すぎない小物も取り扱ってらっしゃいます。
足袋を見せてくれるのに、わざわざ手袋をはめて出してくれるんですよ!

古着屋の【たんす屋】はなんと浅草に五軒もあるそうです。
たんす屋によって、扱っている品に特徴があって面白い。外国人がガウン用に買っていったり、中高生向けの派手なものを取り揃えていたり。
今回は旦那の物ばかり購入、私のお目当ての物で気に入った品に出会えなかったのですが、和服縛りで街をめぐるとまた新たな発見がありますね。

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永澤屋。足袋店ですが他に肌襦袢、衿付き肌襦袢など豊富です

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↑めうがやさん。番台風の店構えがかっこいいです

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↑仲見世から一本脇の祭り洋品店。男女、子供問わず下着類、手ぬぐいが豊富

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↑中屋の並びにある料亭。女三味線を聞きながら、お食事ができるようです。行ってみたい!

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↑履物店の辻屋本店。やなぎ通りにあります

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↑商店街集会所(事務所?)の脇に河竹黙阿弥の住居跡があります

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↑写真だと黒に見えますが、紺の足袋です

途中休憩にメンマルのラーメン、今どき驚きの320円!
昔ながらの醤油、スッキリとしたスープで飽きがこない。
梅園の餡蜜は、抹茶餡蜜は小倉で、クリーム餡蜜はこし餡のこだわり。炊かれた豆の香ばしさが抹茶アイスと相性よし♪

浅草の店は愛想がよくて、店員さんとのお話も楽しい。
隅田川花火大会の日の様子など、色々お話を聞くことができました。
六区界隈は夜は外国人が多くて、あまり女性一人で出歩かない方がいいと忠告してくれる人も。まさか外国のように襲われることはないでしょうが、掏りとか多いのかな?
日本だとナンパぐらいで済みそうですけどね(笑)

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新橋お多幸でしっぽりおでん [老舗飲食店・和のお店]

■新橋お多幸

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初めてのお多幸、江戸前のつゆ!
本当にビックリするほど真っ黒だけど、からくない。
当たり前だけど、醤油そのままの味ではなく、もう色々な味が染みています。

私は卵に目がないので、二丁盛りの煮卵と、半熟飯のとろっとろの煮卵、いくら食べても食べたりない。
三人で訪れたのでまずは二丁盛り、唐揚げ、サラダ、かやくご飯。かやくご飯は〆ではなくお腹を落ち着かせるのに打ってつけ。お酒の途中だろうと前だろうと、酔いが回る前に食べた方がいいと私は思います。

サラダは水菜やプチトマトの間にプルプルのコラーゲンのようなものが乗っていて、それが清涼感を醸し出してました。出汁のような味がしたので、もしかしたら、おでん汁の煮こごりだったりして?

日本酒の銘柄は多くはありません。純米吟醸と醸造半々位だったように思います。
スッキリとした甘みの美少年を頂きました。辛すぎず甘すぎず、おでんの味を邪魔しない。

夏におでん、どこも冷房が効いているし、この日は涼しかったので丁度よく感じました。真冬に着ぶくれしてあっつあっつ言いながら食すより、粋かもしれません。

お手洗いも簡素そして清潔。
室内は老舗ならではの程よいくたびれ感がありますが、腰を降ろすとしっくりと馴染む。ふっと肩の力を抜くことが出来て、心地よく落ち着きます。

久々の友の深刻な悩み話に付き合いながらも皆が暗くならなかったのは、包み込むようなのんびりさが店内に流れていたからかもしれません。
気の置けない仲間とまた行きたいですね。

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